雨季の始まりの予感は切なさと共に(某化学調味料に捧げるオマージュ)ー前編ー
2015/06/13
「やっぱり入れるんだよね〜。そんなにも」
もちろん予想はしていたけれど、まさか下味の段階でそこまでとは……。
何かと言えば東南アジアでは神話的超メジャー調味料某「味の素」であり、普段ならば「フフフ」と笑ってしまうような微笑ましい(?)光景に、何故だか「チクッ」と胸を刺す僅かな痛みと共に感じるそこはかとない切なさ。
激しく降り続く雨を凌ぎながらその想いの理由を探ってみる。タイで暮らしていくことの意味も含めて。
ここ最近の「円安」のせいでとにかく遊ぶ気が起こらない。何しろ3円だった1バーツが今では約4円となり、貧乏生活が体に染み付いてしまっている自分にとっては「物価高」も相俟って「高い」と感じるシーンが圧倒的に増えたのである。
女のコを眺める為にしばしば訪れていた「55バー」にもほとんど行くことはなくなった。ドリンクを奢れば600円、連れ出せば3〜4000円となればさほど安い遊びでは既にないし、コストを気にしつつ飲んでいたってツマラナイから。
お陰でいたって平和な日々が続いていた。当然のごとくおとなしくしていれば事件など起こるはずもないワケであって、それはつまり刺激とは無縁の穏やかな生活。
ところが人間とは実に勝手なもので、なければないで寂しくなるのが「刺激」とか「変化」なのだった。
4日の木曜日の夜。
母親とカレシ(父は既に他界)のアテンドを終えバンコクから戻って来てそのまま「WS」に寄ってみる。ローシーズンのせいかいつもほどの活気はない。
ニッポン人御用達某「BACCARA」の二階席でドラフトビア(69THB)を飲んでいると、突然乳白色の目つぶしライトが二回点滅。ダンサー達は急いで「ブラ」をしたりパンティーを履き始める。ハハーン。どうやらケーサツのお出ましだな。
まもなく二階までやって来る私服警察官の一団。皆ポロシャツにジーンズ姿だが首からバッヂを下げている。見たところ制服組ではなく「風紀管理課」といった感じであり、チーフ的な七三分けのナイスガイがマネージャーと話す。奥から持って来た分厚いファイル二冊は従業員名簿だ。それを眺めつつフロアから何名かダンサーを手招き。年齢のチェックであろう。知り合いの55嬢に尋ねると「二十才未満は違法」とのことだった。
私の見る限り怪しいコはいない。まあ若くても二十二、三才のコがほんの数名だ。しかし、チーフは五、六名のコを呼び付け次々と身分証を持って来させる。そして確認する度に同僚達と「マジか!若く見えるな〜」と談笑し合う。確かに二階席は小柄な女子が集まっており「パッ」と見は若く見えるのかもしれない。
しばらくして帰って行く六人の警察官達。女性マネージャーは明らかに「ホッ」とした様子。抜き打ちの調査だったのだろう。
試しに最後に呼ばれた巻き巻きヘアのコに「君いくつなの?」と聞くと「二十七よ。見る目ないわね」と笑っていた。そして彼らがチェックしなかったコの年齢を確認してみたら二十二才。アンタらマヂでやる気あるの?
「あーやって営業停止になるのだなあ」と、なんとな〜く納得したのだった。
後編へつづく。
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