騒がしくて低い国にまたやって来た
「寒っ!」
新しくできてまだ一年のノイバイ国際空港新ターミナルを出てすぐ肌寒さに震える。天気は曇り。気温は摂氏20度弱くらいだろうか。
ニッポンの冬に耐えた後一度楽園に戻ってからなのでどーにも感覚がおかしいが、涼しいと言える余裕はなく半袖シャツにコットンのセーターに薄手の綿ジャケットを羽織っていてもまだ足りないのは私が寒がりだからなのかもしれない。ただ、バイクの人達は皆ダウン的ジャケット姿だからやはりフツーに寒いのだ。
ハノイを訪れたのは初めてであり、街並みは田舎っぽい割に人がやたらと多いな、というのが第一印象。雰囲気は悪くない。
乗せてもらった迎えの車が狭い道に入ると、向こうからほぼ真っ直ぐ突っ込んでくるバイクの群れ。見事に避けて行くから大したものだ。道路に一歩出ればサバイバルなのはアジアでのお約束だが、この国ではバイクの方が少し強いみたいだ。「今からそっちに行くぞ!」的なクラクションも他の国とは意味合いがやや異なる。最初イライラするけれどまあ慣れるしかないし、そのうちにコレはコレでアリかな?と思えてくるから不思議だ。
平均年齢が二十八才台というヴェトナムの若きパワーが交通状況に現れているような気がする。タイのように死に急ぐようなメチャクチャな運転をする輩は少ないのではなかろうか。
実は数年前にホーチミンに5泊程滞在した時はクラクション騒音にすっかり嫌気がさしたものだ。ハノイとはまた違うかもだが、あの頃はまだ私も余裕がなかったのか年を経て丸くなったか。いずれにせよ以前より少し寛大な心持ちで再びこの国にやって来た。
まだ初日だからよく分からないけれども、ハノイのややマッタリした雰囲気は割と好きかも。
あとはこちらが受け入れられるかどうかによるのだろうな。
六種類ある声調がややこしくて言葉には苦戦気味だけれど、
まあ、できる限り楽しませていただこうと思うのであった。
*今日のレートで10000ドン≒¥53。
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