【帰国困難注意喚起】PCR検査では死滅したウィルスにも反応することがある
2022/08/16
できれば思い出したくないし触れたくもない。
しかし、タイ、そしてパタヤに向かう旅行者のことを考えるとやはりどーしてもやっておかなければならぬネタ。そう。コロナについての続報である。
パタヤから戻る直前、帰国前PCR検査で陽性が発覚したのが6月22日。帰りのチケットは翌23の深夜便つまり24日朝には関空に着くはずだった予定が、実際に帰国したのは7月7日朝。なんと13日後になってしまった。この悪夢(実際はそーでもない)の13日間にいったいどんなことがあったのか。これについては今後同じような目に遭ってしまう人にとっては必ず参考になるはずの貴重な情報なのかもしれない。
私の場合元々2ヶ月の長期休暇をもらっており、それが少し伸びた程度の感覚なので会社側にもそこまで迷惑が掛かったワケでもなく、実際報告した当初は「大変だね〜。お大事に」位の反応だった。しかし、現実問題約二週間も帰国が遅れてしまっては一大事である。だから、少しでもその日数が減るなり、皆様の精神的苦痛を和らげる為に役立つとするならばこの記事を書くことはブログ主にとっての使命なのである。
話は当日に遡る。接触したくなくて無視してしまったが、実は私と同じタイミングで陽性結果を受け取っていた日本人男性がいらっしゃって、その方にもっと親切にしていればよかったかな?と少し後悔している。おそらく相当不安だったろうし、情報をやり取りしていればお互い少しマシな結果になったかもしれないからだ。ただ、パタヤにおいて普段から見知らぬ日本人とは一切関わるつもりがなく常にそのように行動していた私としては、一瞬悩んだ後(やっぱりやめておこう)とその場を立ち去った。だからバチが当たったのかもしれない。
まず大前提として私は無症状だった。陽性発覚後も全くの健康状態なので一連の行動に何の問題もなかったし、病院でもらった薬にも手をつけていない(*元気が出るサプリ以外)。しかし、話を聞く限りそうでない人もいるようなので、その場合病院での治療をお勧めする。ただ、保険に入っていなかったり何か他に問題があって治療を受けないのであれば、滞在先のホテルで薬を飲んで大人しくしているしかないだろう。だとすれば、まず最初の注意点として言っておくが、ホテルスタッフにコロナ陽性の件を伝えるのはやめた方が良い。何故ならば追い出される可能性大だからである。そして、観光客が増えている今、隔離ホテルなどほとんどないし、行き先に困って大変なことになるのは間違いない。
倫理的観点から考えると良くないことなのかもしれない。しかし、タイでの現状はコロナに対してそこまでビビってはいない。というか、あまりにも数が多すぎて構っていられないという表現が正しいのか。つまり、「それぞれで何とかしなさいよ(自己責任)」的ムードであり、つまり「いちいち言わなくてもいいよ」と、ホテル側は思うのではないか?という発想だ。あくまでも私の個人的意見だが。普段は部屋でおとなしくして移動時は新しいマスク着用。問題は掃除のおばちゃんだけれど、なるべく回数を減らして、掃除を頼む前にしっかりと換気して備品のアルコール消毒をするくらいしか手はないかな。掃除中はホテルのプールでのんびりしていれば良い。食事については、例えばしんどくて買い物に行けないなら某「grab hood」などの出前に頼るしかなかろう。
「滞在先ホテルに申告しない」。これが1番目の注意点だ。
2番目の注意点は10日間自主隔離後の再検査である。
私の場合二度目のPCR検査を同じ場所、つまりナクルアのパタヤ保健省で受け、再度陽性判定が出た。当時はまだそのリスクを知らなかったので全く安易に考えており、また、関空行きは帰国便の希望日の予約が非常に困難だった為(すぐ満席になる)、変更チケットも既に押さえてしまっていた。実際、検査の陰性が出た後にチケットを取る段取りだと数日後にズレる件が判明していて、気が弱い私は会社に対して遠慮し、よーするに最短で帰国することを優先したのだ。結果、これがマズかった。
「PCR検査は既に死滅したウィルスにも反応する為、1回目の陽性後数十日間は再検査で陽性となる可能性がある」
言葉では聞いていたものの、十数日大人しくしていた私は(ま、ダイジョーブだろう)と勝手に判断し、鼻うがいを3回やってリステリンでうがいしまくって検査に臨んだもののあえなく「陽性」。しかも帰国便は当日の夜出発だ。封筒を開けその紙を見た瞬間文字通り血の気が引いた。そして、「どーなってるんだ!」と詰め寄った保健所係員は悪びれもせずにこう言った。
「ああ。よくあることだよ。大丈夫。医者の診断書があれば飛行機乗れるから」「ホントか?」「うん。ホントホント」
そーいえば確かにバングラムン病院で薬と一緒に「当日間隔離しましたからもう大丈夫」的な書類をもらったっけ?短絡的で面倒くさがりな私はそこでしっかり調べることもせず(そんなもんかな?まあとりあえずチャレンジしてみるか。ダメ元で)と思ってしまう。自分でも情けないがこの「ナンクナイサ〜(何とかなるさ)」的発想で今までどれだけ失敗を繰り返してきたことか!タイがいかにいい加減な国なのか、そしてタイ人がどれだけテキトーな人種なのか分かっているクセに!!
事実、チケットは発券された。タイ航空のカウンターで二枚の紙をセットで見せたら二十代半ばのタイ美人が「どうぞ」とフツーに搭乗券をくれたのだ。ここまでは良かった。しかし、数時間後にトンデモナイことになる。これまた私の判断ミスで。
イミグレでパスポートチェックの際、オーバーステイを指摘される。当然だ。その事実を知っていたし、コロナに罹ったから免除されると勝手に思っていた。いや、正確に言うとネットで調べて「コロナの場合滞在延長が認められる」という記事をチェックして「ダイジョーブ」と思い込んでいた。しかしそれはいささか古い情報で、どうやら今では通用しないらしい。しかも、私はそこで係官にコロナになった証拠として先ほどの二枚の紙を渡していた。まったくアホとしか言いようがない。「ちょっとこっちに来なさい」と連れて行かれ、引き継いだ何だか偉そうなおっさんが目の前で何箇所かに電話を掛けるのを見ながら(ああ。もーダメだ)と覚悟を決めるしかなかった。面倒くさがりで思い込みが激しい自分の性質をあの瞬間ほど恨んだことはない。
ただ、結果的にはそれで良かったのかもしれない。仮にそこでオーバーステイ費用数千バーツを支払って飛行機に乗れたとして、日本についてから大問題になってタイにとんぼ返りという可能性だってあった。何しろ当日のコロナ陽性証明書を持っているのだ。入国できない可能性は十分ある。もちろんチケットを発券したタイ航空の責任上費用は発生しないだろうが、エコノミー席でバンコクと大阪を往復なんてゼッタイにイヤだ。可能性として、例えば現地で検査をして陰性が判明すれば入国できた可能性もあるが、おそらく空港で色々とたらい回しにされるだろうし、それはそれでとても大変なことなのは間違いあるまい。
で、どーなったかというと、イミグレの偉いさんに連れられて「日本との取り決め上お前を出国させるワケにはいかん」と追い出され、預けたスーツケースを引き取る為タイ航空の係員に事情を説明し1時間後にようやく解放された。「チケットはどーなる?」と聞くと「フライトチェンジには手続き費用で100USドルだけ掛かります」とのことだった。全部自分のせいだ。まあ仕方あるまい。これが7月5日の顛末だ。
(涙がこぼれないように)上を向いてにエアポートリンクに乗り、バンコクエカマイのホテルにチェックインして方法を考えることにした。いろいろ調べた結果やはり帰国72時間前のコロナ陰性証明は必須であり、どうやら滞在延長とオーバーステイ罰金支払いも免れないことが判明。結局ホテルでは一睡もできず、朝一のバスでパタヤに戻る。
一旦部屋に戻りまずはイミグレへ。「ビザが切れることは分かっていたがコロナで隔離中だったから来れなかった」と言い訳したが、無言で受付番号を渡された。係員に「コロナ発症中でも延長手続きに来るべきだったのか?」と問い詰めると「は?当たり前でしょ!アンタ何言ってるの?」と基地外扱い。「コロナに罹って隔離中なんだから感染リスクを避けて人混みには行くべきではない」という日本人的発想がタイで通用するはずもないのだ。うなだれつつ大人しくオーバーステイ罰金約5千バーツを支払う。
次にPCR検査。「結果は3時間後」というおそらくパタヤで最短のクリニックへ(タッパラヤロード)。費用は3,500THBとお高いが背に腹は変えられない。塩水でゲロゲロになりながら鼻うがいを5回してから向かい10:30に到着。結果は午後1:30。メールで受け取るか紙を取りに来るかをチョイス。念の為両方。パタヤで最後のランチを食べてから再びクリニックへ。結果陰性でホッとする。ああ良かった。
詳しくはFacebookで。
https://www.facebook.com/GDLAB999/community/?ref=page_internal
その後、チケットを取る為タイ航空に電話するもののまったく繋がらない。コールが鳴りっぱなしなのだ。これについては前日に例の係員から事情を聞いていたので、スワンナプーム空港の発券窓口に直接行くことにする。案の定その日の深夜便は満席と言われたが、「とにかく何とかしてくれ!」と粘ってようやく変更することができた。費用は6500THB。予定の100USドルは大きく超えたがまあしょーがないな。前日のホテル諸々含め17,000THB近く散財してしまった。授業料としたは高すぎるぞ。まったく。
要約すると、再検査時の注意事項は
①同じところでは受けない。
②できればリスクの高いPCRではなく「抗原定量検査」(*抗原定性検査ではない)を(*パタヤでは不可)。
③「鼻うがい」なども試す価値はある。
④フライトチェンジは「陰性証明書」を手に入れてから。
ということになるだろうか。
参考の為に厚生労働省のページを貼っておく。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html#h2_free3
3番目に、もし何度も陽性結果が出てしまう場合についてだが、この場合は在タイ日本領事館でレターを発行してくれるそうだ。詳しくは下記サイトにアクセスを。
https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news_20220722.html
最後に、方法としては「白紙陰性証明書」取得という手段があるらしい。これについてはバンコクの某病院でもらえるみたいだけれど、性善説に基づいて「メールで結果をお知らせしますのでご記入はご自身で行ってください」というもの。だから悪用すれば文書偽造の犯罪となる。情報として知る分にはまだ良いけれど、ゼッタイにやってはいけないことだ。私からも強く念を押しておく。
現時点の情報としては以上となる。但し、タイではルールがどんどん変わっていくので、常にニュースなどをチェックしていただきたい。昨今はコロナ陽性による帰国困難者が増えているという話だ。もしタイでガッツリと遊ぶとして、リスクをとりたくなければ陰性証明書を手に入れてからをオススメする。つまり最後の二日程度が勝負となるワケだ。
また、前提として保険がヒジョーに重要という件もお伝えしておく。私のエアチケット変更(最初の分)も保険でカバーできたし、知人がバイクで転倒したりいろいろあって今回の旅行ではそれを痛感した。
私は次回年末の訪タイを予定している。
皆様も安心してタイを訪問して下さい。
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Comment
いや〜更新お疲れ様です。
空港で飛行機乗れないなんて大変でしたね。
とりあえず体が無事で何よりです。
まだ記事にしていないパタヤでの夜遊びや、完治後の後遺症はどうなのか読者として気になりますね。
いつもコメントありがとうございます。
そーですね。乗れないことが分かってからも、預けた荷物が出てくるまで時間が掛かってかなり待たされました。
ま、何事も経験ということで。
コロナに関しては症状も後遺症もまったくなく拍子抜けです。
それ以来ビビらなくなったので、罹っておいてよかったです。
パタヤでの続報は追々記事にしていきますので、お楽しみに。