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「タイ・ルール」についてあらためて検証(其の参:チップ編→95THBとメニュウに書くな!)

      2015/05/16

「チップ」(お金の)には戸惑う。

生まれ育ったニッポンには元々ない「風習」であり、タイにおいてはその解釈に開きがあるので困ってしまうのだ。時を経てようやく慣れてはきたものの未だに釈然としない部分もあるし、当初は「???」の連続だった。

というワケで、無論「正解」などどこにもない(個人の考え方による)件は承知の上、ここで敢えて検証してみたい。

「サーヴィス業に従事する人に対するお礼や感謝の意を込めての心付け」という定義が一般的であろうと思われるが、欧米諸国ではある一定の金額がフツーに支払われるようで、自国での感覚と同じように与える多くの旅行者のせいでタイでも一部「風習」のようになってしまっている現状。これが実にややこしい。そして一番の問題は「もらって当然」といった態度の一部従業員連中。
いやいやいやいやいやいや。店からちゃんと給料が出ているならば、ある一定のレヴェルに達しなければ易々と支払えるモノではない。勘違いしてはアカンよ君達。

①「宿泊施設において」。
主にゲストハウス利用の私の場合ほぼ払うことはないが、ホテルと名の付く場においてはやはり必要であろう。あまり参考にならないかもしれぬが、個人的意見を述べておこう。
まず、ポーターが荷物を運んでくれた場合。大概は室内の利用説明もするだろうし、特別態度が悪くなければやはり最低20THBは支払うべきだろう。ただ、昨今のインフレ状況を鑑みる限り、ホテルのランクによっては20THB札一枚では少ないのかもしれないが。
実際、タイ国内でいわゆる「枕チップ」を払ったことは一度もない(*宿泊したのは最高で<ウェスティングランデスクムヴィット>)。サーヴィス料(10%)に含まれていると考えるが、これは微妙なところだ。ちなみに、施設内で飲食した場合なども、小銭以外払わない。タイでも高級ホテルの従業員のサーヴィスは優れていることが多いし実際は払うべきなのかもしれぬが、皆さんはどうお考えだろうか。

②「ゴルフ場の特殊ルール」。
この国での大きな「謎」の一つがゴルフコースのキャディー(客それぞれに付く)に渡す「チップ」だ。「キャディーフィー」(*通常250〜350THB)をキッチリ取られるのに、更に結構な額の「チップ」を払うのが「ルール」とされており、ついこの間まで200THBだったのが最近では「少なくとも300THBあげて下さい」とゴルフ場のメンバーさんから言われたりするし、ニッポン人の間では「よほどヒドいコース以外はもう300THBが相場だね」とまことしやかに囁かれているのが現状。
個人的意見を言わせてもらうと、それならば「キャディーフィー」の定価を500〜600THB程度に上げてもらい、個々のキャディーに渡すのは客の自由にさせてもらいたい。通常は100THB渡すが、サーヴィスや態度が悪かったら(ボールをちっとも見ていないとか)20バーツとか、ことと次第によってはチップなしでもいいくらいだ。実際、研修中のキャディーなど(*ゴルフの研修生ではない)まったく使い物にならないコだっているし、超「ヴェテラン」の職人的おばちゃんキャディーと研修中のガキに同じ300THB払うのはどーにも納得がいかない。現状の「ルール」だと、チップの額でサーヴィスに文句を付けにくいのである。
ただ、それを私が力説したところでまあ変わりはしないだろうから、黙っておとなしく300THB払っている。
ちなみに、ロッカーでシューズを磨いてもらう時のチップは20THBで妥当と思う。

③「マッサージ(エロなし)店にて」。
タイには何種類ものマッサージがあるのでややこしいが、あくまでも「古式」マッサージ店での足や全身への通常マッサージに対して払う「チップ」である。これもゴルフ場のキャディーと少し似ていて、「店から貰うギャラが少ないからチップでカヴァー」という雰囲気が店側にも従業員側にも漂うのがどーにもイヤラシイ。
よく聞くのが「店と従業員が折半」というケースで、例えば一時間300THBの料金ならばマッサージ師は手取り150THBとなり、それでは不満ということなのか。その割合は店によって異なるようなのだが、そんなのは客の知ったことではない。ところが300THBの料金に対して「まあフツーの腕だったな」と二割程度の60THBを渡そうとしようものならあからさまにイヤな顔をされたり、場合によっては手をヒラヒラさせながら「ヒャクバーヒャクバー」とニッポン語で言われたりする。
まあ、大概において相手は重量級のおばちゃんだし、臆面もなく当たり前のように高額な「チップ」を要求してくるその態度もある意味「似合って」いるとは言え、「100THB以下はお金ぢゃない」みたいな態度には正直アタマニクルのである。
連れがいる時は一応相手に合わせて最初から100THB払うけれど、一人の時はよほど上手くない限り数十バーツしか払わないし、そもそも一時間300THBのマッサージ店には行かない。たまに行くとすれば政府公認(?)の某「ヘルスランド」であり、「古式」は二時間〜(500THB)なので20%の100THBを気持ち良く支払う。
「サーヴィス料は通常料金の10〜20%です!」と全国のマッサージ店に告知してもらいたいものだが、某「ワットポー」様如何でしょうか。

④「タクシードライヴァー様」。
これはヒジョーに難しい。「ケースバイケース」としか言いようがないが、私の場合は運転手様の態度によって決める。当たり前に「メーター」で感じが良い「品行方正」タイプにはなるべく多く渡し、しぶしぶ「メーター」のスウィッチを押せばお釣りを少しだけ。交渉で強気にふっかける輩に当たってしまった場合は、しつこくしつこく「ロッダイマイ(333223まけてくれる?)」「ロッダイマイ?」といつまでもずーっと言い続ける。すると、不思議なもので例えば200THBで成立していたとしても最終的には40THBお釣りをくれたりするから面白い。すなわち「逆チップ」である。
「仕事してない」「金がない」「オレは貧乏人」「タイを愛してる」「ニッポン人が皆金持ちだと思ったら大間違い」などとご機嫌を伺いつつしつこく絡んでいるとコワモテの運転手もそのうち笑い出して「にーさんオモロいなあ」となるのだ。そーいう時はもちろん遠慮なく「チップ」をもらうが、その人の「キャラ」にもよるのであまりオススメはしない。

⑤「通常の飲食店」。
フツーのレストランや食堂でお会計伝票に「サーヴィス料10%」が記されていなければ、一割前後でいいのではないか。200THBなら20THB、1000THBなら40〜100THB程度。但し、サーヴィス料を取られているならば必要ないと思う。小銭は黙って置いて来る。あと、屋台は気にしなくて良いのでは。

⑥「バービア、55バーなど」。
問題はこっちだ。まず声を大にして言いたいのは
「95THBなどと最初からメニュウに書くなボケ!」という件。
例えばバービア、55バーなどに一人で行き一杯飲んで帰ることなどよくある。仮にビールの値段が95THBだったとする。100THB払う。しばらく待つ。「釣りはいらないよ」などとは言っていないのにいつまでもお釣りが来ない。チェックを頼んだ店員が前を通る。
「ねえ、お釣りまだ?」「はあ??」。その顔はまるで
「アンタたかが五バーツのお釣りを待ってたの?そんなものいちいち持ってくるワケないぢゃん。バカぢゃない??」と言っているようだ。
こーいうことはよくあるし、最初の頃はアホみたいに「ボケーッ」として席で待っていたし、いちいちムカついていた。
「だったら100THBでいいぢゃん。せめて10THB単位で統一してくれよ」と思うが未だに95THBのビールはあるし、彼らが聞く耳を持つはずもない。
更にムカツクのは、シルバーの皿に置かれたお釣りを全部持って行こうとすると、サーブ(ウェイトレスのことをそう呼ぶ)のおばちゃんが
「何なの?アンタまさかチップを置いて行かないつもり!?」と鬼の首でも取ったように文句を言って来る件。
「貴様いったいオレに対してどんなサーヴィスをしたというのだ!ただ単にビール持って来て<ドン>と置いただけやんけ!!」と思っても口には出さない。
「オレケチだもんね〜」と言って帰るだけだ。
あと、バーでよくあるのはお釣りの二十バーツ紙幣をわざわざ「10THB硬貨」二枚にして持って来る店。「小銭なら置いて行くだろう」という魂胆だろうがもちろん「キッチリ」持って帰る。
よーするに、個人的にはそーいった店側の態度が気に入らない為「バー」ではまず「チップ」を払うことなんてない。
「アンタら客は私達にチップを払うのが当たり前」と思ったら大間違いなのである。
但し、「お触り」等のサーヴィスには「キッチリ」対価を払う必要があるのは、もちろん言うまでもない。

⑦「クラブ等の娯楽施設」。
「クラブ」(ディスコ)の場合はやや状況が違うかもしれない。
例えばカウンターで自ら酒を買う場合はお釣りを全部もらうが、席でオーダーする場合は毎回20THB程度支払う。人混みの中運んで来るのは大変だと思うし、彼らは5THBのお釣りでもちゃんと持って来るからね。結局は態度の問題なのだ。
ただ、トイレの中でずっと待機して肩を揉んでくるような、いわゆる「トイレ屋」には一切払わない。押し付けがましいというか何と言うか、とにかくあの仕事をしている人間をどーも好きにはなれないからだ。同じような理由で、店の周辺の公共の道路で待機している駐車係にも払わないようにしている。敷地内の駐車場なら仕方なく20THB払うが、たまにフツーの道で場所取りをしている若い衆が「チップ」を請求して来ることがあるのだ。どー考えてもおかしいでしょ?

⑧「マッサージパーラー等特殊施設において」。
自ら好んで行くことはまずないが、知人と行く場合においても「チップ」の金額を合わせることはしないし、正直な話、一度も払ったことがない。理由は定額料金でも充分だと思うし、場合によってはこちらもサーヴィスで返すから。しかし、話を聞く限り旅行で訪れている「オトナ」なニッポン人は大体皆揃ったように気前良く千バーツ払うらしいから驚きだ。
あまり詳しいコメントは控えるが、私の場合タイに「在住している」という自負があり、タイ語がそこそこ話せるようになってからは特に「旅行者と同じ金額を払いたくない」という思いが根底にある。従って「マッサージパーラー」で「チップ」を払うくらいなら、例えば彼女らの愚痴を聞くとかして、タイ語を話せる「メリット」を活かす。フツーの会話の中で笑いがあったりすれば彼女らだって仕事が多少ラクになるはずだし、「今日は接待でお客さんを連れて来たんだけれど皆ワガママで大変だよ。普段はこの手の店には来ないし、そもそもお金で女のコを買うのは好きぢゃない」などとテキトーなことを言っておけば、「チップ」の請求などしてこない。当然のごとく「ヤ」ることはキッチリ「ヤ」るけどね。ケチな発想だが、「サーヴィスに対する対価」の相場には個人差があるのだ。
そして、それは相手が「個人」でも同じことなのである。

大体こんなところだろうか。

概してして言えるのは、この国のサーヴィス業界の人々はやや甘やかされ過ぎの嫌いがあるという件。
もちろん、一般的にはちゃんと分かっている人達だってたくさん居る。例えば「ガソリンスタンド」でタイヤに空気を入れてもらった時などに20THB紙幣を渡そうとすると手を振って断られることもよくある。

「お金の為にやっているのではなく、お客様が安全にドライヴする為にお車を微調整することなど私達にとって当たり前の仕事です」。

本当のサーヴィスとは何か。今一度、

よ〜く考え直して欲しいものである。

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