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「タイ・ルール」についてあらためて検証(其の壱:乗車拒否上等!のタクシードライヴァー)

      2017/02/09

「郷に入りては郷に従え」ということわざに異論のない私としては、この国のこの国なりの「独自ルール」を大筋承認しつつ素直に従っている。それはタイを愛しているからであって、長く付き合っていくことを決めた時点(もう随分前になる)で相手に合わせる覚悟ができていたので、特に問題なく今まで過ごして来られた。もちろん最初はイラついたりもしたけれど、結果的には「相性」が良かったと言えるだろう。

女のコに対してもそんな風に思えればいいのに。と、お付き合いしても長続きした試しのない(結婚生活も三年間で破綻)自分が悲しくもあるが、何故かこの国にはとても寛容な気持ちでいられるから不思議だ。

ともあれ、タイを訪れる人皆がそーではないワケで、例えば細かいことが気になる几帳面なタイプの方々にとっては南国特有の「おおらかさ」加減が時に許せなかったりするのかもしれないし、そんなシーンを何度も見て来た。ただ、あらかじめ「そーいうモノだ」と理解していれば多少は気分も違うのでは?と感じる場面も結構あるので、知人などにはわざわざ説明したりもする。ひょっとすると余計なお世話なのかもしれぬが。

「タイを気に入って欲しい」思いが根底にあるのをどうかご理解いただきたい。

最近話題の「タクシーボッタクリ」論。ご存じない方の為に簡単に説明すれば、メーターを使わず「交渉」に持ち込もうとするバンコクのタクシードライヴァーの仕事ぶりが気に喰わずその様子を撮影した動画を「FB」にアップするニッポン人とそれに同調する良識的タイ人の話であり、ニュースにも取り上げられ社会問題となりつつある中、やはり反対意見も。そして、どちらかと言えば私の考えは後者寄りなのである。

これはおそらく倫理観の問題で、ケーサツ官に「賄賂」を渡す件と似ている。現在の軍事政権下で一掃を目指しているようなムードだが、実際に可能なのか?果たして本当にそれでいいのか?と、個人的には大いに疑問だ。いわゆるマフィアの役割も兼ねているケーサツ組織に対し「全部プロに任せて犯罪の検挙のみに務めよ」と言ってみたところで難しいだろうし、同じように「賄賂を要求する交通ケーサツ官」のヴィデオ投稿が一時期流行ったけれども、「必要悪」というものがはびこるこの国の現実社会でそれらが完全になくなるはずもない。

動画をアップする方々の気持ち、つまりタイを訪れる旅行者や外国人在住者に対するイメージを良くする為の強い正義感はよ〜く分かる。しかし、ちょっと冷静になって考えてみて欲しい。それはすなわち最終的にこの国が「先進国になる」ことを求める話ではないのか。

う〜む。実際どーなのだろう。

例えば仮に、もう二十年近く値上がりしていない「初乗り」料金を一気に100THBにしたところで、きっと乗車拒否はなくならない。何故ならば、彼らが料金をふっかけてくる理由はお金の問題だけではなく「行きたくない」件もあって「渋滞に突っ込みたくない」とか「(もーすぐ仕事が終わりなのに)家と逆方向」など行き先によって仕事を放棄する意思表示だったりもするから。よーするに、ハッキリ言ってしまえばタクシードライヴァーの「民度」の低さが原因なのである。元を辿れば交通インフラ整備などの事情も含めそれだけこの国がまだまだ未成熟だということ。「先進国」になりたければ、根本からしっかりプランを練って教育から何から何まで全部一からやり直しだ。

どちらが早いか。当然ながら外国人が
「タイ・ルール」に合わせる方が早いに決まっている。

①「お客様が神様ではなく運転手様が神様」(*横断歩道を歩いていても自動車優先)。
②「英語はほぼ通じないし、ホテルの名前等もアクセントによって理解されないのでできればカード持参」。
③「行き先を告げ、乗る前にまずメーターを使ってもらえるかどうかを尋ねる」。
④「メーターがダメでも行き先によってはあらかじめ予算を立てておき、その金額以内なら乗車」。
⑤「極端に距離が近い、もしくは渋滞地区に向かう場合はある程度の金額を覚悟する」。
⑥「どーしてもメーターを使ってもらいたければ何度かチャレンジ。三台連続で断られたら場所を変える」。
⑦「ドライヴァーの機嫌を損ねる行為はなるべく慎む(タバコを吸う場合はあらかじめ許可を得る)」。
⑧「一人の場合できれば助手席に乗る(好感度アップ)」。
⑨「なるべくキレイな車を選ぶ。ウィングアやスポイラーが過剰な車は避けた方が良い(運転が荒い)」。
⑩「少しでも危険を察知したらすぐに降ろしてもらう」。
⑪「高速道路を使うかどうか聞かれたら使った方が良い(*入り口前で料金を払う)」。
⑫「心配ならばタクシー番号をメモっておく(またはフリをする)」。

結論を言えば、現状タイにおいて
「基本的にメーターはお飾り。タクシーは<交渉性>と認知すべし」。と考えるのが妥当。

移住してから割と早い時期にバイクを買ったのでそんなに乗らなかったが、それでもいろいろあった。アタマニキて料金を払わずに降りたことが二度あるし、明らかに覚醒剤使用中の輩に当たったことだって何度かある。「メチャメチャ」飛ばしたり車線をやたらと変えたり奇声を上げたり前の車に「ベタベタ」につけて停車するヤツは特に危ない。
あと、完全に廻り道をされた、と思っても結果的にはそんなに変わらなかったりむしろ早いケースさえあるので要注意。バンコクの道はややこしいのだ。
とにかくできる限り「BTS」「MRT」を利用するのがオススメであり、駅が遠ければ駅までタクシーを使うのも良い。
そー言えば、違う行き先の二人が相乗りした場合一人が降りた時点で清算し、そこからまた新たにメーターをスタートさせるシステムは未だにあるのかな?最近ほとんど乗らないのでよく分からないのだ。

個人的には、
「チップを弾むからメーター使ってよ」と頼んで実際はさほど弾まない、とか「60THBでどう(*近距離の場合)?」などこちらから価格交渉を仕掛けるとかいろいろな手を使うし、一人ならば助手席に座ってなるべく話し掛けてご機嫌を伺ったりと、ひたすら相手に気を遣う。ドライヴァー様様である。
そして、話してみれば彼らが皆田舎から出てきて苦労しているのだろうと分かるし、心底悪い人間など本当はごくごく僅かなのだ。

しかし、知人がニッポンからやってくる時、まず最初に説明するのが
「タクシードライヴァーのレヴェルが相当低い」という件であり、気を付けて!注意して!と散々脅かす。
結局のところそれが「真理」なのだろう。

タイを嫌いになってもらいたくはないが、

ダメならばまあ、仕方がないではないか。

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