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「タイ・ルール」についてあらためて検証(其の弐:飲食店編)

      2015/05/16

ニッポンでは十数年に渡り飲食業に携わってきた為(一応現在も)、やはりどーしても必要以上に気になる飲食店。

そもそも、某店舗を共同経営する仲間に対し、海外出店を見据えての「市場調査」という名目をこじつけて来タイ。当初は半ば本気だったものの、数年間かけて「この国は必死で商売するよりものんびりすべき所」と結論付けるに至るまではいろんな葛藤もあった。
一番の問題は「従業員教育及び管理」であり、人件費の安さと見事に比例する能力(意識)の低さを目の当たりにして、自ら先頭に立つことを考えた時「低コストメリット」と引き換えに想像を絶する苦労を味わうのが恐ろしかった。もちろん方法はあるだろうが、「地道な努力」以外の画期的な案は未だに浮かばない。

「コイツら全員アホっすわ」。

日系飲食店雇われ店長(関西出身)の悲鳴のようなセリフを今も思い出す。言葉は悪いが端的に全てを物語っているのではなかろうか。

しかし、単にお客さん側の立場になればまったく問題はない。いくつかの「ルール」と「仕組み」さえ把握して少し妥協すればいいだけの話だ。
というワケで、私なりの解釈と考え方をここでご紹介しよう。

①「彼らは一度にひとつのことしかできないと理解するべし」。
「雨が降ったら無断欠勤」が当たり前と噂の飲食店スタッフ。雨季の間、晴れると全員出勤するのでやけに人が多い店もけっこうあり、暇に任せてケータイをいじり始める始末。しかも壁にもたれて下を向きつつ。TVが点いていれば客に背を向けてフツーに見る。仕事がないとテーブルに座って完全に見入っている場合もよくある。
「飲食店はサーヴィス業」という意識もなく、そもそも「サーヴィスとは何か」すら分かっていないのだから仕方がない。誰かから言われたことをやるのが精一杯。しかも目の前の仕事しか頭にない。つまり、何かをしている店員を呼び止めるのはヒジョーに危険なのである。
だから、できる限り暇そうな人間に声を掛けるか、もしくは何かを成し遂げたタイミングを見計らうのがよろしい。
例えば料理を運んでいる最中に「お勘定ね!」と呼びかけて相手が頷いたとしても、それがキャッシャーに伝わる確率は低いと思われる。

②「食べ終わった皿は置きっ放し。又は少し残っていても勝手に下げる」。
「失礼します。空いたお皿をお下げしてもよろしいですか?」というのはハイレヴェル(?)な接客であり、何も言わずに持って行くか置きっ放しが多い。食堂や屋台だと残っている皿を見て計算するパターンもあるので、仕方がない場合もある。

③「キャッシュオンデリバリー(セルフサーヴィス)の店で客が皿やトレイを片付ける必要はない」。
「ファーストフード」店などでテーブルを片付けるのはスタッフの仕事という認識であり、専門職(掃除のおばちゃん?)がいる店もある。彼らの仕事を取る必要はないので片付けなくても良いが、無論片付けたところで怒られはしない。ただ、某「丸亀製麺」は完全に「セルフ」のようだが。

④「お勘定の際にはオーダーと合っているかどうか確認する」。
間違いはフツーにあるので一応チェックした方が良い。金額が違うこともザラだし、店によっては確信犯のケースも。

⑤「チップは皆で山分け」。
「サーヴィスチップ」は山分けする店が多いので、個人的に接客を気に入ったのならばナイショであげた方がいいかもしれない(*公衆の面前では搾取される可能性がある)。ちなみに、サービス料を10%取る所では特に払う必要がないと思う。

⑥「領収証が必要な場合は早めにお勘定してもらう」。
簡素な領収証がない店が結構多くて意外に待たされるので、帰る直前はやめた方が良い。

⑦「釣り銭はその場で確認」。
これも平気で間違えることがある。タイ人はどうやら引き算が苦手らしいのだ。

⑧「営業時間内に閉まることがままある」。
従業員は早く帰りたいばっかりなので、客がいないと規定の時間より少しショートするケースも。

⑨「氷(アイスペール入り)は有料であり、勝手に持ってくるケースもある」。
飲食店では氷を買っている(配達される)場合が殆どなので、お金を取られることがある。蒸留水で作られた竹輪のようなカタチで、例えばビールに入れる氷もグラス一杯分は無料だとして、複数の場合アイスペール(ミニバケツ?)に入れて持って来ると数十バーツは取られるし「有料」との確認もしない。なので、必要ない時は断るべし。ちなみに「クラブ」などでは60THB以上する店もあり「お替わり」の場合はさすがに聞いてくるが。
そして、アイスコーヒーがホットコーヒーに比べて高いのもそれが理由だと思われる。

⑩「グラスや皿を客の不注意で割った場合はしっかり取られる」。
従業員のせいではなく客が備品を壊した場合、「マイペンラーイ(3222222)」とか言いつつ、実はちゃんと伝票についている。ただ、グラスであれば一個二十バーツ程度と安い。ニッポンではよほど高額でない限り客に請求はしないと思われるが、このルールはある意味正しいのかもしれない。

こんなところだろうか。

ところで、タイでは「お椀」状の器に直接口を付ける行為が「マナー違反」とされているが、それは文化の違いなのでニッポン人がやる分にはまったく問題ないし気にする必要はないと思う。みそ汁もスプーンで飲むが、それはおかしい気もするので和食を食べる際はニッポン風にしている。

ただ、私の場合タイに憧れているのでタイ料理の時、例えばトムヤムクンなどスープを取り分けたお椀には口を付けないのだけれど、

気にし過ぎかもね。
セルフ

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