P.R.Iパタヤ総合研究所

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ホンモノの恐怖とは(彼らが家の中に居ると想像するだけで)

      2017/08/09

(寝ている間、もし体の上を通ったら…)

想像しただけで背筋も凍る恐ろしさである。

相手がゴ〇ブ〇(文字にすることすら気色悪い)ならば、最悪、家を引っ越せばいい。
実際問題、日本で最後に住んでいた賃貸物件ではヤツらの出現を避ける為マトモな料理を作ったことは一度もなく、せいぜい野菜をザックリとカットして盛りつけるサラダくらいのもの。例えば玉ねぎのみじん切りのカケラがコロコロと床に転がりでもすれば、輩達が匂いを嗅ぎ付けてやって来るだろうことは想像に難くない。結果的に、四年程住んだその新築1LDKのマンションで気色悪い虫に遭遇したことは一度もなかった。

がしかし、ムカデとなると話は違う。

標高数百メートルの山が点在するこの島においては、ありとあらゆる虫が出現するしそれら全てサイズがデカい。そして島に渡った当初からムカデについてのリスクが当たり前のように語られていたし、島内のどの場所においても彼らから完璧に逃れるのは不可能に近いこととすぐに悟った。つまり、「出たから引っ越す」的な逃げは最早通用しないのである。

幸いなことに、築年数は古いなりに水廻りのリフォームが行われた「定住促進空き家活用住宅」と呼ばれる二階建て借家の二階部分の一室が私に割り当てられ、どちらかと言えばムカデリスクは低いと聞きやや安心はしていた。そして入居前、駐車場の草刈りと共にムカデの侵入を防ぐ薬を撒きまくってもらってあった件も含め、若干油断していたのも事実。

そんな中ついに、恐れていた事件が、起こるべくして起きたのだった。

これまた幸いだったのは、直接目撃したのが私ではなく同居人のN氏であった件。
仮に私がいきなりそれをこの目で発見したならば、想像もつかない高音で「ギャーーーーーッ」と叫びながら0コンマ1秒でも早くその対象から逃れようと家の中を走り廻り壁や柱に激しくぶつかっていたであろう。

ただ、実際は自室からのんきに階段を降りて来たところでN氏から「Hさん。ムカデ出たよ」と聞かされた後、「しかも、結構デカい」と指で示された先に彼がササササッと歩いていた。よーするに、心の準備は何とかできていたのである。

それにしても。それにしても彼は恐ろしくデカかった。今まで見た中では文句なく最大。長さは少なくとも15cm以上あり、太く、ツヤツヤと黒光りしていた。もちろん足もたくさんあった。数えきれない程無数の足でカサカサと畳の縁を歩いていく姿はまさに圧巻。

「気ぃ持ちぃ悪ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」と、私が思い切り叫んだのは言うまでもない。

「火箸ないかな?アレがあれば掴めるんだけど・・・」

島根県西部地区出身のN氏は幼い頃からムカデには慣れているらしい。だから余裕で私にそう言った。(おそらくトング的道具のことだな)と理解はしたがそんなモノ家にあるワケない。
「〇〇さん家から借りてきます!」と、私はすぐさま隣りの家に走る。いつも庭で穫れた野菜を持って来てくれる親切なお隣さんだ。

「こんばんはー!すすすす、すみません。ム、ム、ム、ムカデが出ました!アレ貸して下さい。あの、例の挟むヤツ!」
「おお。そーかねそーかね。私のとこはもう四匹出たよ。はい。コレあげるから持って行きなさい」
「ありがとうございます。マヂっすか!ウチは初めてです。話には聞いてましたが、あんなにデカいとは。どーすればいいですかね?」
「捕まえたら焼いてもいいけど、臭うからねえ。まあ、表に出て踏んづけてやりなさい」
「はあ・・・」

踏んづけるだと??できるはずもない。あー、こんなことなら殺虫剤を用意しておけば良かった、と後悔するがもう遅い。ただ、スーパーで見掛けた時「800円もするのか!」と、あまりの高額さに購入を躊躇ったのだった。

で、炭を掴むようなサイズのトングを借りて部屋に戻ると、N氏は余裕でソファーに座っている。
「どこに行きました?」
「うん。さっきそこを登って行ってから見失った」

見ると、壁の上部にふすまの上部分の桟を伝わって幅木のようなもの横切っており、そこに逃げ込んだみたいだ。辺りをドンドンやって音をたててみるも、彼は一向に出てこない。どうやら完全に逃がしてしまったようだ。

「う〜ん。この部屋では寝られないなあ」
さすがに見失った部屋では寝られないとN氏は言うけれど、隣りの部屋でだってとても眠れたものではない。どちらにせよその日、つまり昨日は、まだ活きの良いピンピンしているムカデがいる家で一晩過ごすことになった。

ゴ◯ブ◯は一匹見たら百匹居ると言うが、ムカデの場合はどうもツガイで居るらしい。つまり、もう一匹どこかに居るワケであり、15cm越えの二匹の大ムカデと一緒に一晩過ごすこととなる。

たとえ二階の部屋だとしても、これは相当に恐ろしい体験だ。

映画好きの私は、ヒッチコック監督の名作「Birds(鳥)」を始めクモだとかミミズだとかサメだとかワニだとか過去に何度となく動物ものの恐怖映画を観て来たし怖い思いもして来たが、映画はあくまでもエンターテインメントだし、映像で観るのとリアルとではワケが違う。想像力も込みで圧倒的に現実の方がコワイに決まっているではないか!

しかし、午後十一時過ぎ。
意外な程アッサリと、私は眠りに堕ちた。
恐怖も眠気には勝てないのだな、と悟る。

で、今日の午後。
早速殺虫剤を買いに行き、ノズルを使って部屋の隅々に撒く。

そう。彼らの通り道に薬をたっぷり湿らせておいて弱らせる作戦だ。

しかし、未だに彼らは姿を現さない。いつどこに出現するか分からない恐怖の中、何をする時も廻りには常に注意を払っておかねばならぬ状況は続くのだった。

今夜もアッサリと、

眠れるのだろうか。


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Comment

  1. しまね より:

    たぶん発展途上国のほうが汚くて害虫が多いはずです。
    ここはタイの何十倍も面白いですよね?
    ムカデくらいすぐに慣れますよ。

  2. izumix65 より:

    おっしゃる通りタイの道路ではそこら中でデカい〇〇ブリがカサカサしていましたが、ムカデは居なかった。
    彼らの恐ろしさは並大抵ではないと思いますが、果たして慣れるものなのでしょうか…..。

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