「運命」とか「心中」とか使うのはロマンティックな相手だけぢゃない
2017/02/08
それはあまりにも美しい語ゴルフ場なのだった。
朝六時。日の出と共に目の前に見えてくる大きな池の向こう側に建っているのはオーナーの自宅で、各ゲストルームにキッチンが付くという。そんな素晴らしいところに滞在させるV.I.P達といったいどんな「密談」を繰り広げるのか。莫大なメンテナンス費用に対し客の数を入れない為、毎月何百万バーツも赤字が出てしまうのを「オレが負担するから好きにやらせてくれ」と貫くその方針といい何ともスゴいその人物。まことしやかに囁かれる噂でしかないにせよどーしても「フィクサー」をイメージしてしまう。
「話のタネに」とご招待をありがたく受け、清水の舞台から飛び降りて骨折する勢いでプレイ代六千バーツ(おそらく国内最高値)を現金で支払ったが(お金持ち達は皆カード)、それが借りているアパートの家賃(光熱費込み)よりも高いことを知ったらオーナーはきっと苦笑いするだろうな。
さて、「パタヤ総研」でアユタヤの高級ゴルフコースの話をしても仕方がないので、バンコク滞在中の番外編としてパタヤとの違いを検証しよう。今回は「コンドー」について。
ニッポン人の近藤さんとは1ナノも関係なく「コンドミニアム」を略した上タイでは更に語尾を伸ばしてそう呼ぶ。いわゆる分譲マンションのことであり、実は最近自ら購入したこともあって興味津々なのだ。まだ完成していないので、決済金を支払う時点でこのまま円安が続いていたらどーしよう。とかなりビビっている件はさておき、パタヤでコンドーを買ったのは自分が住む為で、今後二十年間月々の家賃を払い続けるつもりならば買える計算。つまりそれほど安い物件で、しつこいようだが私は「ローソサエティー」なのだ。
だからこそ当然ものスゴい覚悟が必要だったけれど、元々彼の地に骨を埋める気は満々だし、ニッポンで不動産業に従事していた(宅建主任者でもある)元「プロ」としては「今しかない!」と思い切ったワケで。その理由は単純で「まだしばらくは価格が上昇する」と判断したからに過ぎないし、金銭面も含めタイミングが「ピタリ」と合ってワンフロアに一部屋の「プロモーション」物件を偶然安く買えた。いや、この「偶然」は「必然」だ。やはりその部屋の購入を希望したタイ人母娘とタッチの差だったことを知り、彼女らに背中を押されて決断した時にそう思った。
「運命」とはそーいうものなのだ。
しかし、最近バンコクに行く度車を運転しつつ思うのは「来る度に渋滞がヒドくなる」気がする件及び「この建設ラッシュは何事だ!」という件。郊外もそうだが街中の好立地にも軒並み建築中の高層コンドミニアムが林立。給料は上がり中間層人口が増えているとしても実際ここまでの需要があるのか、と疑いたくもなるし、このまま自家用車の台数が増える続けるとしたらこの街はいつかパンクするぞ、と恐ろしくもなる。単純にバンコクの都市機能がパンクするだけならまだ良いとしても、ここまで依存していたらそれだけで済むはずもなく当然国自体の危機だ。そーなればパタヤだろうが影響は受けるし、最終的にはタイと心中するしかない。
あと、最近タイでも「景気が良くない」という話をチラチラ聞く。いずれも取引先はニッポン企業でありどうやらその影響をモロに受けているようだが、昨日ついに地元の知っている会社が国内工場を二つ共閉鎖すると知り「おいおいマヂかよ!」と驚いた。全国ニュースではそんな話珍しくもないけれど近辺に起きるとにわかに現実味が襲いかかっているのだ。おいおい!だいじょーぶか「アベノミクス」。
では一方、パタヤの状況はどうか。
まず、観光地という面でこちらは好況である。長期短期を問わず滞在するロシア人東欧北欧を始めとする欧米人、中国インドなどのアジア人などが安定して増えているのに加え、ここ数年はリゾート使いのバンコク在住タイ人が週末になると押し寄せる。「新しく買った車でドライヴ」というワケか。渋滞がヒドくなってきたが、狭い街なので一部の地域が混むのはまあ仕方がない。パタヤビーチの隣りにはジョムティエンビーチがあって、こちらでもコンドーが建ち並び「やや供給過剰なのでは?」という声もある。しかしパタヤエリアには大規模開発用地も残り少なくなって来て、特に「海の見える眺めの良い部屋」に限っては今後希少価値が出てくる可能性が高い。私の場合利便性を考え「眺め」という条件は捨ててスクムヴィット通り近くの立地を選んだけれど、理由はバンコク、シーラチャなどに車で行きやすいからであり、同じ考えの(ニッポン人を含む)在住者もおそらく居るはずと踏んだし、転売や賃貸する場合の対象は彼らになる。いずれにせよ、特別なことが何も起こらなければ少なくとも今後五年程は新築販売価格が上がり続けるのではないかと予想する。
そう考える根拠は「セールスオフィス」をグルグル廻ってリサーチしている限り「売れ行き好調」と実感する件。まだまだ景気の良い中国や「パタヤ大好き」ロシア人の投資家需要が比率としては多いにせよ「売れている」のは間違いないし、それらは主に二、三年後に完成予定の「プレビルド」物件であり部屋によっては建築中に価格が上がって転売されるほどの人気商品も結構存在するのだ。
「全戸(販売総面積?)に対して半数(51%)以上はタイ人に販売せねばならない」という法律等、孕んでいる問題もあるけれど、そんな海外不動産投資につきまとう「リスク」も考慮した上で「充分価値がある」と判断したのは個人的実需とマッチしたから。その場所がバンコクではなくパタヤだったのは自分にとって暮らし易い街だからに他ならない。「農業」と「観光」を除いて自国産業がなかなか育たずほぼ外資頼みのこの国において、観光地として将来性が高い地域。それこそが愛すべきパタヤなのだ、と、私は信じている。
バンコクの不動産価格相場や売れ行き動向などあまり知識がない中パタヤ寄りの見解になったことは認めるけれど、実際、訪れる度バンコクに対する気持ちがどんどん冷めていくのを感じる。
そう。まるで新しく好きなコができた時のカノジョに対する気持ちのように……。
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Comment
おはようございます。(jp時間9:07)
はじめまして…バンコクはじめパタヤーをこよなく愛するおっさんです。
ネットサーフィンをしていたら御ブログを発見しまして、少しずつ拝見させてもらっています。
もうPattayaでコンドを購入されたとの事…羨ましいかぎりです。
彼此9年程タイに行き、今の日本のしがらみがなければ即刻Pattayaに
ロングステイなのですが…