P.R.Iパタヤ総合研究所

タイ王国チョンブリ県パタヤ市及びその周辺においてのあくまでも個人的見解による研究、検証を元にした総合情報サイト。

*

今年最大のピンチから救ってくれたのは、一枚の魔法の紙だった

      2015/11/16

(これはヒジョーにマズいぞ)。
心の中でそう思ったのは銀行のカウンターでのこと。

担当者の表情とあまりにも素っ気ないその態度はこの国のエリート達特有のものであり、彼女らに逆らってみたところでロクな目に遭うはずもないしそもそも非は明らかにこちら側にあるのだ。

ひょっとして今年最大のピンチかもしれない。と感じてはいるものの、一方で、まあ何とかなるだろうという楽観的自分も居る。
そこにまるで根拠などないにせよ、今まで幾多の危機的状況をことごとくすり抜けて来た「運」が自分にはあり、予想通り結果オーライに終わった。

そーいったシチュエーションにすっかり慣れてしまった私の脈拍の上がり具合もB.P.Mにしてたかだか10程度であり、ドキドキ感も薄い昨今。しかし、現実問題それは大変な手間及び概算で一万円程度の実費が掛かる相当厄介な事案なのであった。

前もってお断りしておくと、コレが常に通用するとは限らないという件。私のタイ語スキルでは理解不能なやり取りが担当者間で行われており、何故そーなったかについて私自身未だまったく分かっていないワケで。

では説明しよう。

今週の木曜日に行われるコンドミニアムの受け渡しにあたり、今日銀行にて残金の支払いを行って来た。

ニッポンであれば通常不動産の決済というのは銀行にて司法書士立ち会いのもと同日に登記受付が行われ鍵の受け渡しもあるが、セールスマネージャーの説明によると「登記所には後日私が行ってくるので金を先に払え」とのことで、まあ、そー言われれば仕方がない。
彼女からの話を4〜50%の理解度で聞く限り、手付金を支払った銀行で残金を決済するのだが、そのお金は「(ニッポンから)持って来た」とあらかじめ説明してあったので、私的には「送金していなくてもだいじょーぶ」という認識であったのだ。

タイにおいて仕事をしていない外国人が不動産を買う場合、一般的には「代金を自国の銀行からタイの銀行に送金して払う必要がある」と言われており、そのルールは当然のごとく知っていたけれども、ケチケチな私は送金手数料が惜しくて実際には何度かに分けてハンドキャリイした円をバーツに両替後、預金していた。契約時に何度か確認した結果「マイペンラーイ(問題ないよ)」との返事を鵜呑みにしたのである。

ちなみに私の場合、契約時に物件価格のおよそ三割を現金で支払い、残金は月払いではなく完成時に一括払いの約束だった。で、今日パスポートと通帳及び必要書類を持ってオフィスに出向くと、担当セールス(レディー)にマネージャーのおばちゃんが逐一説明する。契約時の担当は既に辞めており、引き継いだ担当者はどうやらまだ新人の様子なのだった。
もう少し詳しく説明すると、実は間に仲介業者が入っており、契約当初は立ち会ったものの、その後はまったく音沙汰がなくディヴェロッパーと直接やり取りをしている。新築コンドミニアムの場合通常買い手側に手数料支払い義務はなく、仲介業者の役割は客の紹介のみなのだろう。

諸経費としては
①修繕費用(積立てではなく一括払いで一度きり):一万数千バーツ。
②管理費(年払い):平米当たり@40THB。
③登記費用:物件価格の1%(2%をディヴェロッパーと折半。*これが何と政府の景気刺激策で減免され0.01%)=数十バーツ。
④印紙税:物件価格の0.5%。
⑤電気メーター取付費用:3100THB。
⑥手数料(?):500THB。

トータルで購入価格の約3%であり、ニッポンに比べるとかなり安い。しかも固定資産税は0バーツなのである(*2015年11月現在)。

というワケで、マネージャーからの説明に納得したらしくKー嬢を伴い某カシコンバンクに。
カシコン

まずは通常カウンターで支払い手続き。二十分程要してこの作業が終わった後、必要書類を持って定期預金のカウンターへ「支払い証明書」のようなモノをもらいに行く。この時点ではまだ心配などまったくなかったのだが、私の通帳を見た受付担当嬢の目の輝きは不正を許さない厳しいものだった。

「ああ。ダメダメ。お金が送金された形跡がないぢゃない。コレでは証明書は出せません」
「え、でも〇〇△△であーでもないこーでもない」
「それだけではかくかくしかじかだからムリです」
ここでKー嬢は私に向き直り
「この預金は自分で持って来たモノなの?」
「そーだよ。さっきもそー言ったぢゃん!」
「ニッポンの銀行から送金してないとダメらしいんだけど」
「え?そーなの!?(知らなかったフリ)」
受付担当嬢が会話に参入。
「あなたこのお金送金したワケではないわよね」
「そーですけど、何か?」
「それではコンドミニアムを買えないのよね。残念ながら」
「えー!では、いったいどーしたらいいんですか(途方に暮れる演技)」
「……」

この時点でヒジョーに形勢不利なのは承知の上、私にできることなどない。せめて頭に載せたサングラスを外し「シュン」となったフリをするくらいだ。

すると突然「ハッ!」としたKー嬢。持っていた封筒の中から一枚の書類を取り出す。
それは某カシコン銀行発行のタイ語の書類であり、私にはなんのことやらサッパリ分からない。

声に出して読みながら複雑な表情をする担当嬢。すぐに自分のケータイでどこかに電話し、おそらく上司であろう相手と何らかのやり取りをする。
実は、それまでにも行内の上司や同僚といろいろ話をしており、雰囲気的にはどーしようもない感じだったのだが、その紙一枚で形勢が逆転した。

(おおー!魔法の紙がオレを救ってくれるのか)と、心ではもう安心し、神妙な顔をしつつも脈拍数はすでに平常に戻っている私。
(しょーがないわね)という表情で証明書類を作り終えた彼女から請求された200THBを満面の笑みで支払ったのは言うまでもない。

タイに移住してから過去にも何度となく目の前で繰り広げられて来た数々の危機。ある時は国境のイミグレで、ある時は深夜のディスコで。しかし、不思議なくらいことごとく何とかなってしまうのがこの国独特のマジックだったのだ。

そして、今回もやはり一枚の魔法の紙によってピンチから救われることとなる。

「ねえねえ。あの紙って結局なんだったの?」
「ああ。アレはかくかくしかじかでなんだかんだのアレよ。分かる?」
「ふ〜ん。そーなんだ(*まったく分かっていない)。まあ、良かった良かった」
「はははは。心配いらないわよ」

ていうか、アンタだってギリギリまでよく分からずに焦ってたぢゃん。

しかし、27才ですでに11才の息子が居て(つまり16才の時のコ)、15000THBの給料ができれば20000THBくらいに上がらないかなと常々思っている二度目の旦那がひとつ年下でケータイ電話屋さん勤務の小柄なKー嬢は、まったく悪びれる様子もなく笑いながらペタペタと外股で私の横を歩くのだった。

こーして、一瞬結構な危機的状況と思われた難をいつものようになんとな〜く逃れてしまった私としては、(今夜のビールはきっとウマいはず)と

心の片隅で思うのであった。

*写真はイメージです。
コンドーイメージ

証明書


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