P.R.Iパタヤ総合研究所

タイ王国チョンブリ県パタヤ市及びその周辺においてのあくまでも個人的見解による研究、検証を元にした総合情報サイト。

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マイラックムアンタイなう?

   

「できることならワシも行きたいわ」

困ったような表情で苦笑いしながら、S氏は言った。

何とか仕事になりそうな雰囲気だったタイの取引先(予定)メーカーのオーナー社長であり、今年で64才になる氏。今後一、二年を目処に三十代前半の息子に事業を引き継いでもらった暁には「アンタを訪ねて行くよ」とも。

「是非来て下さい。歓迎しますよ」
もちろんヴェトナムハノイの話だ。ビジネスチャンスを見込んで移住する予定なので、現在商談中の案件を第三者に引き継がせて欲しいとお願いに行ったのである。氏は別段驚くこともなく、仕事のアイディアまでくれた。

「三年前ヴェトナムに行った時ビックリしたけど、〇〇〇〇が3△で×00THBと恐ろしく安かったから、ニッポンに輸出するといいよ。タイならプーケットでもいいかもね」。なるほど。早速調べてみましょう。

交渉などの煮詰まった話が一段落した後に場を和ませる為にする雑談で、ふと思い付き政治を持ち出してみた。

「変なこと聞きますけど、社長は今の軍事政権についてどう思います?」
「そりゃもうアンタ、かくかくしかじかエトセトラ。ホニャララのハルマゲドンよ」

よく聞いてくれた!と言わんばかりに、立て板に水のごとくいろいろなことを詳しく説明してくれるS氏。もちろん大方は氏の個人的意見に違いなかろうが、この国の中小企業の社長達は皆似たような考えなのでは?と思われる内容だった。曰く、
「政治の素人が政権運営して上手くいくはずがないじゃろが!このままではタイの景気は下がる一方でお先真っ暗じゃ!!」
「二年後にもし選挙が行われたとして、勝つのはおそらくタク〇ン派政党(つまり赤服)だろう」
「但しプラ〇○〇(現総理)はアピ〇○〇(元総理)と裏で通じているから、仮に選挙でタクシン派が勝ったとしても軍はそれを素直には認めんじゃろうな」
「どちらにせよ、すんなりコトが収まるとはとても思えん。まったく困ったもんじゃわい」などなどなど。

決してタク〇ン派ではないけれど、タイの景気を急成長した彼の手腕は認める。しかし、イン〇○〇(前総理)の政策も間違った。という前置きの後、彼はそんな話をしてくれた。あくまでも私の拙いタイ語ヒアリングの訳ではあるが概ねそんな感じだ。

「私もまったく同感です」と、いちいち大きく頷く私。
工場に通い始めてから約二年が経つけれど、現実問題としてここ一年程はずっと「景気が悪い」「売り上げが落ちこんでている」とこぼしていた社長。輸出比率は高くないので主に国内生産が伸びていない、もしくは落ちているのだろう。実直なイメージで、裏があるようなタイプとはとても思えないから「売値をこれ以上落とせない」といった駆け引きでもない気がするんだけどなあ。

もちろん逆の意見もあるだろう。タイはどんどん良い国になっていく。我々は皆で一致団結して先進国を目指すのだ。景気も間もなく回復する。心配には至らない。

実際、私の知人の情報では岐阜県産飛騨牛がよく売れているらしい。ホテル内高級和食レストランの鉄板焼きメニュウでステーキが4000THB(150g税別)というお値段であり、他にもいろいろ種類はあるがとにかくその店からのオーダーが増えているとか。
「昇竜ツアー」と呼ばれる「セントレア空港入り→飛騨高山&白川郷(世界遺産)→長野(スキー?)→北陸(蟹?)→関空出発」というルートのツアーがタイ人旅行客に大人気らしく、途中で立ち寄る高山にて名物の縮れ麺醤油スープのラーメンと共に和牛を初めて食べてそのウマさに驚くお金持ちが続出のようで、私もその現場を高山のとある店で目撃した。
4000THBの和牛ステーキを涼しい顔で食べられるお金持ちがいったいどれほどいるのか知らぬし、確かに彼らの廻りでは景気もきっと良いのだろうね。

ともかくだ。

私の個人的見解において現状のタイは道を見誤っているし、誰かとんでもない救世主でも現れない限りここ何年かは経済成長も鈍いはず。それが在住ニッポン人にどのような影響を与えるかという問題とタイ国民の生活や思いは別だとして、少なくとも魅力は感じない。

特に、現在求職中であり「できることならひと山当てたい」と密かに願うような愚かな怠け者の私にとって。

(しつこいようだけど私のミスで)ヴィザが失効し国外に出る為のラオツアーで、途中で合流したYちゃんとしきりにそんな話をした。彼の考えもまた私とは違うが、意見の異なる人間と議論をする方が楽しいしタメにもなる。

「よーするに、マイラックムアンタイなんですね?」と、皮肉にも数年前に流行し私が好きだったタイソング「ポムラックムアンタイ(I love Thailand)」を揶揄して茶化す彼。ヴィエンチャンからウドンタニを経てバンコクに戻る間しばらくそれが流行語のようになった。

「あれだけ愛していたタイを今は愛していないよ〜♪」と、メロディーを付けるには語呂が悪いけれど、テーマソングにしてもいいと思っているくらいだ。

しかし。しかしである。

「ヴェトナムハノイに移住する」と宣言したところ、私の廻りの人間は一様に皆驚く。

無職であると同時に、幸いなことにこの国でどこにも所属していない自由の身の私が、「世知辛いタイなんてもうたくさんだ。お前らの好きにすればいいだろう!」と見切りをつけて勢いの良さそうな他の国(例えばインドネシアカンボジアミヤンマー)に移住したって何の不思議もないぢゃないか。それがたまたまヴェトナムだっただけの話であり、ここ最近の言動や行動を見ていればそんなの充分予測がつくはずなのに。

「コンドミニアムはどうするの?」
確かに高い買い物だったが、こんな腐れコンドーの一部屋や二部屋程度が数年後に買えるようなチャンスがもしあるとするならば、それを求めてチャレンジするのはごくフツーの話ではないのか。

う〜む。よく分からぬ。驚く人達が多いのにこちらがビックリだ。

ことさら止める人もいないのは若干寂しい気がしなくもないけど。

ただ、これだけ大騒ぎしておいて結局すぐに帰ってくる可能性だって大いにある。
熱し易く冷め易い私の性格を知っている友人ならそんなのお見通しのはずなのだ。

軍事政権を批判していた人間が社会主義国へ行ってどーするのか?

たしかにそれもある。勝手に都合悪くルールを変えられて激怒する姿が自分でも目に浮かぶ。

でもなあ。

今はまだ夢を見ていたい気分なんだよねえ。

ヴェトナムっこ

社会主義国


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