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知り合いの突然の訃報について

      2017/03/20

ひょっとしたらそんな必要はないのかもしれないけれど、少し責任を感じてしまう。

S氏が亡くなったのを知ったのは数日前。
享年六十二才。タイで仕事をしようと模索していた時にとてもお世話になった方であり、同じくお世話になったタイの大先輩が日本からメールで知らせてくれたのだった。

氏はタイにて二十年以上家具関連の仕事をされていて、興味を持った私にいろいろと教えて下さった。
「しばらくしたら引退するつもり」と、日頃から口癖のようにおっしゃっていたが、ほぼお一人で様々な内容の仕事を精力的こなす姿を見て(自分にはとても無理だな)と思っていたし、廻りに敢えて宣言もしていた。何故ならば「誰かに引き継ぎたい」といったようなニュアンスを感じたからだ。

それはもちろん私の勝手な解釈であったけれど、もしもこちらが「是非やらせて欲しい」と意思表示をしたならば喜んで受けてくれたのではないか?と想像するし、責任を感じるのはその辺りの経緯からなのだった。

三年程前だろうか。

あの頃の私は、無職生活を何とか抜け出さなくては、と、心の悪魔と懸命に闘っていた。根っからの怠け者であり、長い間の何もしないゆる〜い生活がすっかり染み付いてしまっていたから、仕事を再開することが容易でないことは充分承知していた。

タイでのチョイスはかなり少ない中、せっかくならば多少でも興味があることをやりたくて選んだうちのひとつがインテリア関係で、経験などほとんどないにも関わらず地元の知り合いのツテを辿り、何とか収入になりそうな道を探って来た。この年で今更サラリーマンはキツいと思ったし、家族もなくタイで暮らすのに必要な分だけでも何とか自分の手で稼げないものか、と淡〜く考えていたのである。

実質二年程の時間を要したものの、結果的には断念した。

理由はいくつかあるけれど、やはり知識があまりにも少なく勉強することがたくさんあるだろう件に対する不安が一番大きかったかもしれない。年齢から考えても新しい分野の開拓というのはかなり思い切ったチャレンジに思えた。
そして、もうひとつの大きな理由は取引先となる予定の日本側の会社に対する信頼が揺らいだ件であった。

一昨年の終わり頃にハノイからの話があって、それをキッカケに最終的には諦めてしまったのだけれど、実際問題相当悩んでいたので「渡りに船」とばかりにこちらに飛び移ったような気がしなくもない。

今、まったく畑違いの仕事をメインにしているのは皮肉だけれど、人生何が起こるか予測がつかないものだ。

S氏はとにかくパワフルな人だった。ゴルフが大好きでお上手だったなあ。

あのままタイに残って家具関係の仕事をしていたらどーなっていただろう、などと考えても仕方のないこと。S氏の仕事の負担が減ってもっと長く生きられたのかもしれないし、そんなの影響ないのかも。

そー言えば父が亡くなったのも六十二才だった。平均寿命から考えれば早いけれど、自分に当て嵌めてみればなんとな〜くそれくらいでいいかな?と常々思っている。

幼少期の十代、青年期のバブルだった二十代、独立した三十代、無職の四十代。六十二才で死ぬとすればあと十年か。
どちらにせよ晩年になるであろう五十代はいったいどんな十年なのか。

知り合いが亡くなるといろいろなことを考えてしまうものだ。

心よりご冥福を

お祈り致します。

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Comment

  1. izumix65 より:

    ありがとうございます。
    もういい年なので、知り合いが亡くなるといろいろ考えさせられますね。

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