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タイ語上達への道②語尾に付く文字まで発音する意識を持つということ(末子音)

      2023/09/14




まずは前回の復習から。

タイ語の発音で最も重要なのは声調。という話をした。これを間違えると相手に意味が通じない。中国語は4種類ヴェトナム語は6種類。タイ語は5種類で<Ⅰ>〜<Ⅴ>までのトーンを言葉によって使い分ける必要がある。それらは単語を覚える時点で同時に(並行して)暗記せねばならない。で、今後このサイトではカッコ内にローマ数字で記載していく(*123方式と区別する為)。

例えばパタヤでは有名な路地の名前ソイブアカーオ(Ⅰ Ⅰ Ⅴ)はブッカオ(Ⅳ Ⅰ)ではないし、乗合タクシーソンテウ(Ⅴ Ⅴ)はソンテウ(Ⅰ Ⅰ)ぢゃない。ちなみにブアカーオは日本語で「白い蓮」、ソンテウは「二行(二列)」の意味である。
日本人でこれらを正しい声調で発音している人を私は見たことがない。ひょっとしたら日本人同士の会話だからわざと日本的アクセントで話しているのかもしれないが、ではタイ人相手の時だけ正く発音するのだろうか?そんな面倒なことしなくてもフツーに言えば良いのに。

「あーもー理屈っぽいなあ。そんなのどーでもいいぢゃん。ブッカオでもボッカオでもベッカムでも分かればいいよ」と思われる方はこのシリーズを見なくてもよろしい。何故ならここではタイ語上達の為の理屈を説くことを目的とするからである。「よく使うタイの単語をご紹介」などという内容ではない。あくまでも頭で理解してもらうように記事を書いているのだ。

さて、ここで問題となるのがソンテウの「ソン」である。カタカナで書くとどーしてもそうなるが、正確に言えばソーング(Ⅴ、数字の2)であり語尾には「g」が付くワケで正確な発音をする為にはそれを意識する必要がある。歌のソングまでとはいかずとも少なくとも口の中では「グ」と。
このことをタイ語学校では<final consonant>という括りで教わった。よーするに<末子音>というヤツ。
今回のテーマはコレである。

例えば数字をタイ語でカタカナ表記すると1から順に
ヌング(Ⅱ)、ソーング(Ⅴ)、サーム(Ⅴ)、シー(Ⅱ)、ハー(Ⅲ)、ホック(Ⅱ)、ジェットゥ(Ⅱ)、ペートゥ(Ⅱ)、カーオ(Ⅲ)、シップ(Ⅱ)
となる。
ローマ字表記にすると
nung(Ⅱ)、soong(Ⅴ)、saam(Ⅴ)、sii(Ⅱ)、haa(Ⅲ)、hok(Ⅱ)、jet(Ⅱ)、peet(Ⅱ)、kaaw(Ⅲ)、sip(Ⅱ)
である。ほとんどがロートーン(Ⅱ)で「5」と「9」だけ突然フォーリングトーン(Ⅲ)になるのをお分かりいただけるだろうか。

こーして見てみると、発音することを考えた場合やはりローマ字表記の方が良い気がする。特に末子音を意識する為には分かりやすいのではないか。
というワケで、今後タイ語を表記する場合はカタカナではなくローマ字にすることにこの場で決定しよう!

では、いったい何故末子音が大事か。つまりそれは正しい発音が「トムヤンクン」ではなく「tom(Ⅲ、煮る)yam(Ⅱ、和える)khung(Ⅲ、エビ)」である、ということにほかならない。

末子音の種類は8つ。

<k><t><p><n><m><g><y><w>

それぞれの発音の仕方を説明すると
<k>
・口を開けた状態
・舌は口内につかない(引っ込める)
・息は吐かない
・口の中で「ク」と言うイメージ
EX:「ラック、rak(Ⅳ、愛する)」、「パーク、paak(Ⅱ、口)」、「サヌック、sanuk(Ⅰ Ⅱ、楽しい)」
<t>
・口を開けた状態
・舌を上顎につけてから離す前に寸止め
・息は吐かない(吐くのを我慢する?)
EX:「バーツ、baat(Ⅱ、タイバーツTHB)」、「ヌアットゥ、nuat(Ⅲ、マッサージ)」、「ボリサットゥ、borisat(Ⅰ Ⅰ Ⅱ、会社)」
<p>
・口を閉じた状態
・息は吐かない(吐くのを我慢する?)
EX:「クラップ、khrap(Ⅳ、男子の丁寧語)」、「グラップ、klap(Ⅱ、帰る)」、「チョープ、choop(Ⅲ、好き)」
<n>
・口を開けた状態
・舌を上顎につけたまま
・鼻から息を抜く
EX:「キン、kin(Ⅱ、食べる)」、「ワーン、waan(Ⅴ、甘い)」、「アハーン、ahaan(Ⅰ Ⅴ、料理)」
<m>
・口を閉じた状態
・鼻から息を抜く
EX:「ノム、nom(Ⅰ、牛乳、胸)」、「ソム、som(Ⅲ、オレンジ)」、「ケム、khem(Ⅰ 、塩辛い、しょっぱい)」
<g>
・口を開けた状態
・舌は口内につかない(引っ込める)
・鼻から息を抜く
・口の中で「ング」と言うイメージ
EX:「コーング、khoong(Ⅴ、物)」、「クング、khung(Ⅲ、エビ)」、「トーング、thoong(Ⅰ 、金、ゴールド)」
<y>
・口を横に大きく開く
・息を吐く
・「i」ではなく「yi」と発音するイメージ
EX:「スワイ、suai(Ⅴ、美しい)」、「ヌアイ、nuai(Ⅱ、疲れた)」「ジャーイ、caai(Ⅱ、支払う)」
<w>
・口をすぼめる
・「オ」から「ウ」になるイメージ
EX:「カーウ、khaaw(Ⅱ、白い)」、「カーウ、khaaw(Ⅲ、ご飯、白米)」、「ヤーウ、yaaw(Ⅰ、長い)」
といった感じだろうか。ま、詳しくは専門家に聞いて下さい。

あとは、今後ローマ字表記するにあたっていくつかルールを決めておく。
・「カ行」は<kha><khi><khu><khe><kho>。
・「ガ行」は<g>ではなく<k>を使う(<ka><ki><ku><ke><ko>と記載)。
・「ジャ」「ジュ」「ジョ」に関しては<ja><ju><jo>ではなく<ca><cu><co>と記載。
・「タ」は<ta>もしくは<tha>、「チ」は<chi>、「ツ」はタイ語にない。「テ」は<te>もしくは<the>、「ト」は<to>もしくは<tho>。
以上である。



前回の声調と同様に単語を覚える段階で同時に暗記するしかないし、上手く発声するには練習あるのみ。間違えれば通じない。
また、相手が話す言葉にもこの違いがあることを理解していないとヒアリングがうまくできないことになるから、聞き分けるのはともかく「語尾が違えば意味も異なる」という意味だけは分かっておいて下さい。

YouTubeの解説動画を貼っておくので、参考にどうぞ。

「suu suu na khrap(Ⅲ Ⅲ Ⅳ Ⅳ頑張って下さい)!」

*「soong(Ⅴ、2)teew(Ⅴ、行)、乗合いタクシー」、「soi(Ⅰ、路地)bua(Ⅰ、蓮)khaaw(Ⅴ、白い)路地名白い蓮」、「tôm(Ⅲ、煮る)yam(Ⅰ、和える)Khung(Ⅲ、エビ)、トムヤムクン」


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