P.R.Iパタヤ総合研究所

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いろいろあった一週間を振り返ってみる(前編)

   

雪だるま

「せめて首振りにしてくれ」

そんなことを言ったところで聞き入れられるはずもなく、与えられた薄い布を頭から被って凌ぐしかないのだった。

数日前、ナゴヤで「九年振りの記録的大雪」というニュースがあった日はパタヤの夜も相当寒く、それ以来気温の低い日が続く。にも関わらず暑がりのタイガールは当たり前のように扇風機の風を浴びっ放しのまま寝るワケで、部屋にエアコンがないだけまだマシか。ただ、こちらがお邪魔している以上主導権は彼女にあり、文句も言えずベッドの縁で寝かせてもらったのが今朝のこと。

Pン嬢と会ったのは一週間前。その間いろいろとあったのでここでまとめて振り返ってみよう。なるべく感情を入れずに淡々と。

土曜日夜はS氏と共に中華料理を食べた後バービアに寄る。特に好みのタイプの女のコを見付けたワケでもなく、そもそも男子二人で同じ店にそれぞれが気に入ったコを発見するなどパタヤのバービアでは奇跡に近いのでただ単にビールを飲むだけの為。するとホステスのうちの一人がやけに積極的で、話していると性格が良さそうなので相手をしていた。クラブ好きのようで、「踊りに行きたい」「でも今日は疲れたので明日がいい」とワガママを言うが「たまにはいいか」と付き合うことにして、その日はおとなしく帰る。念の為言っておくが、サコンナコン出身二十八才Pン嬢はシングルマザー(息子八才)で顔はフツーだとしても結構なおデブちゃんだ。

しかし、約束通り翌日夜十二時に彼女を訪ねるも既に他の客に連れ出された後。「ヒップホップ好き」な彼女と某「ルシファー」に行くつもりだったので、Tシャツに太いチェーン&某「アディダス」のジャージという格好で気合い(?)を入れたから「マーフィーの法則」通り空振りしたのだろうが、もちろんこーいうことはよくある。気を取り直して某「インソムニア」に行くが日曜日なのでやや客が少なく、一旦「クラブWS」に。こちらは更に人が少ないが、そんな中一人カワイコちゃんを発見。声を掛けるとパタヤで働く母親の元にブリラムから遊びに来ているらしい。地元では学校に通うと言うからひょっとして素人?いや、一緒に居る母親とその友達二人は「いかにも」なオバチャンだしそんなはずはない。彼女ら四人と店を出て某「マリン」へ移動。まだ二時過ぎで人はまばら。母娘にのみビールを奢りしばらく踊った後、「今日はおかーさんが一緒だから明日電話して」と言われ連絡先を交換して別れる。

「そろそろ盛り上がるはず」と、当然某「ルシファー」には目もくれず再び某「インソムニア」へ。階上の「V.I.P」席に行くと、まるで顔見知りに「久し振り」とでも言われるがごとく笑顔で声を掛けられるが、まったく見覚えはない。一緒に来ていた友達何人かは下のフロアへ行ってしまい、しばらく彼女と二人で居る。

「独りで来てるの?」「そう。友達居ないんだ、オレ(泣くフリ)」「何言ってんの。私が友達ぢゃん!」

初対面にも関わらずそんな風に言ってくれる優しいタイガールがたまにいるけれど、彼女らとは実際に友達になることが多い。まあ、期間は短いとしても。二十二才のPム嬢はチョンブリ生まれの地元のコで、友達も含めメイクや服装などを見る限りおそらく「プロ」ではないだろうと思われる。朝五時近くなって「私そろそろ帰るね」と、渡したケータイで「アッ」という間に「LINE」の友達申請をしてから爽やかに去って行った。本当に驚く程の早業である。ここまできたらラストまで居ることにして六時半に店が終了後、独り「トボトボ」と家路につく。

月曜日。夕方娘から連絡があり「センタン」の某「スタバ」で待ち合わせ。「映画でも観ようか」となるも、面白そうなタイトルがない。エスカレーターで移動中に(あれ?このコどこかで見た気がするぞ)と気付き「オレ達会ったことあるっけ?」と尋ねると、「私もさっき思い出したけど、昔店でご馳走になったよね」との返事。実は二年程前にナクルアのバービアでホステスをやっていた、と言うのだ。「いかにも」なイサーン顔の小柄な二十歳のA嬢は完全に好みのタイプで、もしバービアで見掛けたらドリンクの一杯位は奢るだろうしひょっとして連れて帰ったかもしれない。しかし、不思議なことにどれだけ考えてもまったく思い出せないのだった。

つづく。


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