P.R.Iパタヤ総合研究所

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積極的接客も結局効果はなかったようで

      2019/10/19

ドアが開いたり閉じたりするように、ゴムが伸びたり縮んだりするように、エレヴェーターのハコが昇ったり降りたりを繰り返すように、気温や物価、そして人の気持ちもやはり上がったり下がったりするのである。

下がった時、つまり気分が落ちてしまった際には引き上げようと何らかの行動に出ることもあるだろう。私の場合まずは冷静になって理由や経緯などを分析しそれを文章にすることによって検証する、という手段をとっている。そう。こーしてブログに綴るワケだ。それが効果を発揮するケースが多いので今まで長く続いて来た経緯もおそらくあるはずだ。このウェヴサイトは私にとって精神的振子のような役割を担っている。そして筆が進むのは主にネガティヴな内容の場合であり、最終的には自虐ネタに落ち着くことがほとんど。だから過去を遡れば自分の暗い部分が山のように出てくるという寸法となる。

但し先述(前回)の通り今回はあまりうまくいかなかった。仕事が調子悪くて気分が落ち込んだ上ココに書いたことによって近未来の不安を増幅させててしまうという結果に陥ったのである。

仕方がないので、文章に頼るのはやめて仕事を通して気持ちを盛り上げる試みをしてみた。よーするに(どーしたら楽しく仕事ができるか?)と考えてそれを実践したのだ。

接客業であるから「お客様といかに接するか」が一大テーマであり、過去を思い返してみれば彼らとの何気ない会話に癒されたことも数知れずあった。例えば「おいしかったです。また来ます」といった言葉には単純に救われるし、お客様が笑ってくれればこちらもやはり明るい気分になったりするものなのだ。

(よ〜し。ココは一つ積極的に声を掛けてみよう)。

平日は昼も夜も余裕があるので、相手を選ばず色んな言葉を投げかけてみる。

「新メニュウ〇〇のお味はいかがでしたか?」「△△は□□産の美味しい××を使用しております」「すっかり寒くなって来ましたねえ」「ご近所にお住まいですか?」などなど。

ただ、ご老人が多いこともあって反応は今ひとつ。となれば、次に多い家族連れの子供達がターゲットになる。子供はやはり可愛いし、子供に優しい店がウケるのは間違いないからね。

しかし、そんな子供の純真な目が私のハートをいたく傷つけることとなるのである。

「あ。おじーさんがまた来たよ」

それは見たところ5才位の男児が私に放った一言だった。

(お・じ・ー・さ・ん???)

聞き間違いかと思ったけれど、再び、いや三たびそのテーブルを訪れた際今度はハッキリと聞き取れたので間違いない。

「ふふふふ。また来たよおじーさんが!」

同席しているご両親は気まずそうにしている。パッと見さすがに「おじーさん」には見えないおっさんにウチの息子が失礼なことを…。といった雰囲気だ。もちろん私は動じることなく「はい。おじーさんがまた来ましたよ〜」「もう一回来ますよ〜」と明るく対応する。

でも……。でも実は心の中では深く、深〜く傷付いていたのは言うまでもない。何しろ人から「おじーさん」と言われたのは人生で初めてのことだったから。孫に「おじーちゃん」と呼ばれるのとはワケが違う。実際世の中には若くして孫を持つ方々も沢山いらっしゃるだろう。しかし、赤の他人から「おじーさん」と認識されるのはホンモノの老人だからに他ならない。子供は素直だ。白髪だらけの疲れた顔をしたジジイを「おじーさん」と呼ぶのは至極当たり前の話ではないか。

(ああ。オレもついに子供からおじーさんと呼ばれるようになったか……)

今年も間もなく終わるが、それは一年を通して間違いなく最も心に深く突き刺さる言葉だった。

もう二度と声なんて掛けるか!●ソガ●共め!!

そう思ったのは

言うまでもない。

*スーパーの付かない銭湯もたまには良い。


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