工業団地も分からないの?(フンッ)と、鼻で笑われて
(しまった!)と思った時にはもう遅い。
迂闊だった。明らかに自分のミスである。
「工業団地(ニコムウッサーハカム、2231112211)」という単語など普段まったく縁がない。しかし、就職活動に於いて勤務先希望がピントン、アマタシティー、イースタンシーボード、レムチャバンなど自宅から通える範囲の工業団地内なのだから当然その言葉は必要不可欠に決まっている。
タイ人担当者の質問に「???」となっている私に「分かりました。もう結構です」と告げる面接官。(工業団地が分からないようではお話にならない)という判断なのだろう。かくして、私のタイ語力では「総務の仕事はムリ」という烙印を押されてしまうのだった。
そう。リクルート会社の面接での話だ。
企業に紹介する前に登録者のスキルや印象を判断される場であり、我々にとっては本番(企業面接)前の練習とも言えるが、推薦先の範囲が決まるという大事な意味も持つ。
過去の就職は100%縁故であった私にとって、面接の経験はあくまでも形式上のおざなりなもののみ。世間知らずにもほどがあるけれど、事前準備もほどほどに軽い気持ちで出掛けること自体考えが甘い。
しかし、何事も経験。世の中の出来事すべてが勉強である。早速ビジネスタイ語の辞書を手に入れて学習の日々だ。
考えてみれば仕事で使うタイ語などほとんど知らない。
生産、管理、手配、利益、許可、会計、経理、予算、役職、会議、準備する、見積もる、調べる、報告する、残業する、文書にする、判を押す、取り付ける、線を引く、固定する、審査する、縫う、織る、塗る、抜く、増す、重ねる・・・。
工場で働くとなれば毎日当たり前に使うような言葉をまったく知らないまま仕事などできるはずもないではないか!と慌てて勉強しているものの、一方で(実際に働きながらでないとなかなか憶えられないだろうな)とも思う。
さて、就活を始めて初めて知ったのはタイにあるリクルート会社の数の多い件。
それぞれ得意分野があるからいくつも掛け持ちするべき、とアドヴァイスをいただいたものの、面倒くさがりの私は当初なかなかそんな気になれなかった。
しかし、五社に登録した現在、紹介を受けた企業は各リクルート会社で未だにひとつも重なっていないし、担当者によって対応にかなり差があることがようやく分かった。なしのつぶてのヤツもいれば親身になってくれる方もおられるというワケだ。
ちなみに登録する側の我々は無料。逆に、話が決まれば求人企業側は結構な金額を支払う必要があるという。なるほどね。
それにしても思うのは、ベトナム語にくらべればタイ語の勉強がいかにラクか!という件。
声調6種類母音13種類のベトナム語は現地で恐ろしい程まったく通じなくて、心がポキッと音を立てて折れたことも数限りない。ましてやヒアリングなど???どころの騒ぎではなかった。
もちろんタイ語のヒアリングもまだまだ厳しいけれど、外国人相手に多少愛があるタイ人であればこちらの意思はそこそこ伝わるし、お世辞でも「上手ね♪」と言われれば嬉しくてやる気にもなる単純な性格だからね。
確かに「p」と「ph」とか「t」と「th」などの発音の区別は未だにサッパリ分からないし、例えば「ローン(グ)プレーン(2332222、歌を歌う)」など通じた試しがない。
ただ、その昔ピアノをやっていたせいか音感にだけは若干自信がある。つまり、声調さえしっかり憶えておけば多少の発音の違いはまあなんとかなる、というのが私の持論でもあるのだ。
今後もずーっとタイで暮らすならばタイ語が上手になるにこしたことはないワケで、それこそがタイで就職するモチベーションにもなる。
実際問題、辞書片手に一生懸命単語帳を作ったところでなかなか憶えられるものではないし、タイ人との生の会話に勝る勉強はないのだから。
「ビジネスタイ語可」と、いつの日か
面接で胸を張って言えるよう願いつつ。
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