時には江戸っ子気質に憧れたりもする
2015/07/08
「破滅型だなあ……」
「宵越しの銭は持たない」という江戸っ子気質の典型例であり、タイの水商売嬢にはこの手のタイプがヒジョーに多い。
実際彼女の財布には300THBしか入っていないのに、その状況で「ワリカンでいいからカラオケ行こうよ〜」としつこく誘ってくるのだ。女子が遊びに行く「カラオケ」というのはつまり「ホストクラブ」(もしくは「トムボーイクラブ」)。心に闇を持つ女子が通い出せば「ハマ」るのは世の常なのであった。
彼女を見ていると「しょーがないなあ」と思う反面、ちょっと羨ましくもある。
Pン嬢は今年二十歳で、昨年十月頃パタヤに来た当初から「カラオケ」にすっかりハマっている。ことあるごとに誘われるが、男子が行ったところでちっとも面白くないし、おまけに彼女、酔うと大層タチが悪いのだ。基本おとなしい私の場合、この手の輩に気に入られるパターンがしばしばだが、正直とてもついていけない。
しばらく放っておいたら音沙汰がなかったけれど、先週久しぶりに連絡があったので金曜日の深夜一緒に遊びに行って来た。
日頃は本当におとなしくしている。
「食」に関してはすっかり諦めてしまったので、普段はフルーツとサラダとナッツとお菓子。週に一度はパタヤ在住S氏と一緒に食事に行き、外食はそれだけ。その後軽く飲みに行ってもまあ一、二軒程度だろうか。
先週の金曜日はシーラチャの居酒屋に行った。「いかにも」な感じの店で、メニュウを見たら目移りして困ってしまう。が、ある意味もっとも危険なジャンルで、「1バーツ4円」で計算するとかなりいいお値段。一昔前、タイで食べる和食はニッポンよりも安かったけれど、今では逆転してこっちの方が高い。焼き鳥一本50THB?炭火焼とは言え200円はちょっとばかり割高なのでは。ま、それもこれも円安のせいだが、「ならばニッポンで食べた方が良い」となるのは貧乏人の発想だろうか。
案の定お会計は二人で1500THB(六千円)。一食三千円は結構な贅沢である。
その後、パタヤに戻って珍しく高級店に飲みに行く。いつもは「バービア」なのだが「たまには」ということで。店の前にキレイどころが並んで待機しており、前から気になっていたのだ。
某「La Mer」というおフランスな感じのその店はニッポンでいう「ラウンジ」的雰囲気で、ホステスを横に座らせて飲むシステム。レディースドリンクは200THBで最低二杯はご馳走しなくてはならないとのこと。ただ、「Ballantine」のボトルが1299THB、ミキサーが49THBと決して高くはない。ニッポンでなら場末の「スナック」程度の価格だろうか。その割に女子達はかなりレヴェルが高いのである。
「カラオケ」と違って基本的に女子は持ち帰れないし売春もしない。バンコクによくある「コヨーテクラブ」に近いが、女子が踊ったりするワケではないし会員制でもない。あくまでも飲むだけでその先は「本人次第」という、タイでは珍しいスタイル。たまにはこーいう店で飲むのも良いものだ。
そんな感じでちょっぴり贅沢気分を味わったワケだが、正直心の中では葛藤があった。
「ポリープ」が見付かって以来、考え方に変化が現れたのである。それはすなわち「残り少ない人生、悔いなく過ごそう」といった発想で、基本的「ポリシー」となんら変わりはないけれどその気持ちをより強く持つべきだろう、と。細かい部分にこだわらず、やりたいことを好きなだけやる。自分の中の「タガ」を外したら、いったいどーなってしまうのだろうか。
実際、若い頃はそーだった。もらった給料は全部使っていたし、欲しいモノはできる限り手に入れてきた。「将来」なんてほとんど考えていなかったし、その時その時を好きなように生きていた。大したことではないけれど、今思えば「よくできたなあ」とコワくなる。
あの頃にはもう戻れないけれど、感覚をまったく忘れたワケではない。
そんなことを考えつつ、二十歳のタイガールと遊びに出掛けた。廻りは若いコばかりである。
いい感じに酔って楽しかったけれど、どこか冷めた自分もいた。
ファンキイなPン嬢の姿を見ていて、結局は冷静になってしまったのだろうか。
まあ、とりあえず遊び場は見付けたし、しばらくは様子を見てみよう。
お金なんて使えばすぐになくなるし、贅沢し始めればキリがない。
まだ完全にボケていないし、
今からでも遅くはないのだ。
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